この記事を読まないで。 ホラー映画「箪笥」ネタバレと感想

ホラー

映画「箪笥」のネタバレと感想を紹介していきます!
※本記事にはネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。

前情報ゼロで見てほしいので、この記事を閉じていますぐ映画本編を観てきてほしい!!
大丈夫、絶対面白いから~!!!

箪笥 (原題:장화) / 2003 韓国
監督 :キム・ジウン
脚本 :同上
出演
イム・スジョン / ムン・グニョン / ヨム・ジョンア / キム・ガプス

あらすじ

病院から退院し、郊外の一軒家へ帰ってきたスミソヨン姉妹。
家の中では父の後嫁であるウンジュが待ち構えていた。
にこやかに姉妹をもてなすウンジュに対し、スミは敵意をむき出しにする。

自身らの部屋についたスミは、机の引き出しやクローゼットから、自分の持ち物と全く同じものが複数出てきたことに驚く。
ウンジュの仕業だ、と思ったスミは、夕食の席でウンジュに詰め寄る。
どうみても険悪なウンジュとスミを横目に、父親はウンジュに薬を手渡しダイニングを後にしてしまう。

その他にも、家の中では続々と奇妙な出来事が起こり始めて…?

みどころ

ひとえにホラーと呼んでも、洋画ホラーとジャパニーズホラーでかなり風向きは違いますが、こちらは「呪怨」「リング」を彷彿とさせるような、じめじめしたホラーです。
しかもこの映画、幽霊も怖ければ人間も怖い、ダブルで恐怖を味合わせてきます。
登場人物も少なく、ほぼワンシチュエーション映画なのですが映画単品での謎解きはやや高難度
映画の補完となる小説が発売されているので、気になる方は映画鑑賞後に読んでみることをおすすめします。
朝鮮の古典「薔花紅蓮伝」がもとになっており、2009年にはリメイク映画も作られています。

結末(※以下ネタバレ注意)

箪笥の中から物音がすると怯えるスヨン。
それだけじゃない、遊びに来た親戚夫婦が「変なものをみた」と言ったり、冷蔵庫には腐った魚が放置されていたりと、とにかくこの家はおかしい。
更に不幸なことに、父親は「もう箪笥の話はしないと言っただろ」とスミの話を取り合わず、ウンジュからのいびりはひどくなる一方…

だが、それもこれもすべて、スミの妄想だった
実はこの家には、現在父親とスミしかおらず、ウンジュはスミの別人格、スヨンは幽霊だったのだ。
本物のウンジュを目にし、自身の妄想に気づいたスミは、精神安定剤を口にして病院へと戻る。

病室についたスミは、すべての発端となった「あの日」のことを回想する。

箪笥の中で首を吊った母親を目にしたスヨンは、必死に母親にしがみつく。
しかしそのせいで箪笥が倒れ、スヨンは下敷きになってしまったのだ。
物音に気付いたウンジュが部屋を訪れると、箪笥の下でまだ生きているスヨンを発見する。
が、なんとウンジュは見て見ぬふりをして部屋を立ち去ったのだ。

その道中、自室から出てきたスミと出くわしたウンジュは、反抗的な態度をとるスミに一言告げる。
「お前は一生この瞬間のことを後悔するわ」
「あんたの顔をみていることが最大の後悔よ」
箪笥の下敷きになったスヨンに気付かず、スミは家を出て行ってしまった。
だがふと、物音が気になったスミは家の庭からあの箪笥の部屋を見つめる。
「助けてお姉ちゃん」
スヨンの声はスミに届かず、スミは向き直ると家から離れていくのであった。

スミが記憶を取り戻したことにより、自分がスヨンを見殺しにしたことを暴露されるのではないかと怯えたウンジュは、ひとり箪笥の前に立っていた。
すると箪笥の中から、母親の幽霊が現れ、そのあとウンジュがどうなったかはわからないのであった。

感想と考察

ミスリード連発

この映画、ミスリードを誘いすぎて映画を見終えても勘違いしていました。
だいぶ序盤にスヨンが実在しないのでは?と思わせる要素は転がっているのですが、まさか幽霊だとは…。
ウンジュの件も含め、スミの三重人格だと思っていました。
父親の「スヨンは死んだんだ」というセリフ以降出てこなくなるので、そこで自身が幽霊であることに気付いたんですかね。

ただただ父親が…

悪!
この映画の元凶も、今現在スミを苦しめているのも、父親としか思えないくらい父親が悪い!
ウンジュ(本物)の過去の行動も許されたものではないのですが、普通の倫理観をしていたら病床に伏せる妻の看病を、元カノ(しかも未練あり)に任せないですよね…。
精神的におかしくなったスミの介護に疲れるのもわかりますが、すべてを知った後に見ると「いい加減にしろ!」はこっちのセリフだよ~!!となります。

ウンジュはどうなる?

ラストシーン、母親の幽霊がウンジュに襲い掛かるところで終わるのですが、箪笥に押しつぶされて死んだのではないかと思っています。
不倫に関しては恨むなら父親を恨めよ、と思わなくもないですが、お母さんからしたら娘(スヨン)を殺されたようなものですからね。

まとめ

後味は悪いので万人受けはしなさそうですが、映像の古さもいい感じに活かされていて見てよかったホラー映画のひとつです。

韓国のホラー映画は良作ぞろいだよね

この映画がおすすめの人
・最後まで予想できない結末を楽しみたい人
・じわじわ怖いホラーが好きな人
この映画がおすすめできない人
・すっきり終わりたい人
・血が苦手な人

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