タイ発のゾンビ映画「ザイアム:バトル・イン・ホスピタル」のネタバレと感想を紹介します。
※本記事にはネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
食糧難に陥るタイ。
みんなを救う救世主として開発された魚を、富豪たちが味見しようとしていた。
しかし、ひとりの様子がおかしくなり…
ザイアム:バトル・イン・ホスピタル (原題:Zian)/ 2025 タイ
監督:クルプ・カルジャレク
脚本:クルプ・カルジャレク 他
出演:
マーク・プリン / ニチャー・ナタニチャー / バイラ・ワンバイラ
あらすじ
気候変動による食糧難に襲われた世界。
タイ・バンコクに暮らす元ムエタイ選手のシンは、配送ドライバーとして勤めており、恋人で医者のリンと暮らしていた。
2人は故郷の田舎へ帰る予定で、シンは最後の仕事として、有力食品会社・VSコーポレーションの依頼で魚を輸送する。
そのころ、VSコーポレーション主催で、有力者たちの集う食事会が開かれていた。
社長のワスは不在だが、代わりに幹部の男が話を始める。
「この魚は、ワスが病に伏せる妻のために取り寄せた一級品だ」と語りながら、刺身を口に含む幹部の男。
ワイン片手に優雅な食事会が開かれていたが、突然、幹部の男は口から血を吐いてのたうち回る。
幹部の男は急いでリンの務める病院へ運ばれるが、それこそが悪夢の始まりだった…
病院は警察によって閉鎖され、病院関係者や患者は外に逃げることもできず、ゾンビの蔓延した病院に閉じ込められることになる。
それは、もちろんリンも例外ではない。
リンを助けるべく病院へ向かったシン。彼は無事リンと逃げられるのか…?!
みどころ
新感覚・アクション強めのゾンビ映画
ゾンビ好きの日本人なら一度は考えたことのあるであろう、「日本でゾンビ発生したら、銃使えないなぁ」という気持ちを汲んでくれたかのような、丸腰のゾンビ映画です。
主人公は元ムエタイ選手、ということもあり、気持ちがいいくらい爽快にゾンビをぶちのめしていってくれます。
ストーリーは王道
ゾンビの設定や主人公の戦い方は、所謂「王道ゾンビ」ではありません。
が、ストーリーは非常にシンプルかつ王道なものなので、ゾンビ映画をあまり見ない人でも楽しめるでしょう。
起承転結、泣き所がわかりやすく、疲れずに見ることができました。
結末(※以下ネタバレ注意)
シンはリンを救うべく、病院へ侵入する。
その道中で、リンの同僚・ミナの息子で、リンとも親しい少年・バディと出会う。
バディは母であるミナと共によく病院へきていることから、院内についても熟知しており、シンはバディと行動を共にすることに。
そのころ、リンは命からがら、ワスの妻が入院する病室へと逃げ込んでいた。
その場にはワスもおり、「妻の薬をとってきてくれるなら、身元を保証する」と誓う。
ワスの妻は重篤な病気を患っており、医者であるリンの手助けが必要だったのだ。
更に、軍では重要人物であるワスを救助するための計画が練られていた。
物語はシン、リン、軍の3つに分かれて進んでいく。
シンはリンを探すなか、バディの母・ミナを新生児室で発見する。
しかし、時すでに遅く、ミナはゾンビに噛まれ、感染してしまっていた。
自身の終わりを悟ったミナは、バディのことをシンに託し、その場に留まる。
現実を受け入れられないバディだが、母が目の前で新生児を貪るのをみて、やっと現実を受け入れる。
ワスの指示で、薬を探していたリン。
ゾンビに囲まれ、絶体絶命のピンチに陥るも、そこへシンとバディがやってきてなんとか助かる。
感動の再会を果たしたのもつかの間、ワスを助けに来た軍はリンを無理やり連れ去ろうとし、シンは軍に撃たれてしまう。
リンが手当てをする中、シンは「故郷へ帰ろう」と誓う。
シンが軍とゾンビともみ合いになるなか、ワスは妻が動いたのをみて、妻の容体がよくなったと希望を抱く。
だが、それは感染していただけだった。
軍もワスも亡くなったため、シン、リン、バディは屋上に来ているという軍のヘリコプターを目指すも、シンはひどい怪我を負っているうえに、ゾンビの数は増えていく。
女性であるリンと、子供であるバディでは逃げきれないと察したシンは、自らが囮になることを選ぶ。
リンとバディは無事ヘリコプターに乗り込むことができたものの、リンは「シンがまだいるの!」と訴え、シンの到着を待つ。
しかし、病院は軍の指示で爆破されることが決まっており、これ以上は待てないとヘリコプターは飛び立つ。
タッチの差で屋上にたどり着いたシン。
自身も脱出するため、ヘリコプターに向かおうとするも、ヘリコプターが飛び立つのを阻止しようとするゾンビに気が付き、シンはそのままゾンビを追い払うことに専念する。
飛び立つヘリコプターの中で、リンはシンが懸命にゾンビと戦う姿、そして、病院が爆破され、崩れていく姿を涙ながらに見送ることしかできないのだった。
無事逃げ延びたリンは、身寄りをなくしたバディと共に、故郷の田舎で暮らしていた。
シンにもらった指輪を撫でて、遠くを見つめるリン。
一方、焼け落ちた病院の瓦礫の中から、貯水タンクへ隠れていたシンが姿を現す。
彼はゾンビをなぎ倒しながら、力強く立ち上がるのであった。
感想と考察
主人公さぁ…
この映画、いくらなんでも主人公補正が強すぎて、そのせいで後半集中できなくなってしまったという残念ポイントがあります。
攻撃力は「ムエタイ選手だもんね」で納得いきますが、あれだけ怪我をしているのにすぐ元気に動き回り、ラストもにょこりと生き延びていたのには、最早笑いました。
魚ゾンビ
魚から発展しただけあって、水で元気になるタイプのゾンビは新鮮でしたね。
せっかくの設定なんだから、もう少し活かせばよかったのに~と勿体なく感じました。
ゾンビ好き向けにして、設定をもっと深くするか、大衆向けにゾンビ自体はノーマルゾンビにするかでわけたほうが、話としてはノイズが少なかったのになぁと思います。
続編作る気満々のラストだったので、おそらく続編でなにか明かされるのでしょうか…
愛の映画
この映画は、悪人のいない映画でした。
細かく見れば嫌な奴はいるのですが、メインの人物たちは愛のために奔走していた、ある種純粋なラヒューマンドラマなのです。
元をたどれば、ワスはただ、妻に元気になってほしかった、善意の一心ですからね。
まとめ
話としてはシリアスで、コメディ要素はないのですが、想像以上に爽快なゾンビ映画。
東南アジアゾンビの今後に注目ですね!

カラっとしていて、普通に面白かった
この映画がおすすめの人
・強い主人公が好きな人
・複数視点で進む物語が好きな人
この映画がおすすめできない人
・グロが苦手な人
・子供が痛い目にあうのが苦手な人


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